Voicy Journal

社員15名のスタートアップが50名のコミュニティを作ってみて感じた“コミュニティグロース”の力

社員15名のスタートアップが50名のコミュニティを作ってみて感じた“コミュニティグロース”の力

こんにちは。Voicyの緒方です。

Voicyは昨年、社員が15名を超え、年1回の大型イベント「Voicyファンフェスタ」を実施し、しかも600枚のチケットが完売するという嬉しい出来事がたくさんありました。

さて、その後半、怒涛の半年の中でも特に大きかったのが「Voicyファンラボ」1期生の活動でした。今日はVoicyが挑戦した「コミュニティグロース」の話をしたいと思います。

「Voicyファンラボ」とは?

Voicyファンラボ」は、Voicy好きだけが集まるVoicy応援コミュニティです。Voicyの社員ではないものの、一緒に時間を使って、どうやったらVoicyがもっと盛り上がるか、多くの人に愛されるか、ということを一緒に考え、実行してきました。

1期生は815日の第1回ミートアップから本格的に活動が始まり、1215 、卒業式をもって正式に卒業となりました。

1期生」には約50人のメンバーが集まり、卒業式では企画から運営まですべて1期生メンバーがやってくれました。ケーキから、卒業証書、企画、なにから何までです。

正直なところ、コミュニティメンバーがここまでやってくれるとは当初思っておらず、Voicyを一緒に作っていく仲間として嬉しい気持ちでいっぱいです。

「いや、そんなこといっても社員じゃないでしょ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな方も含めて、「コミュニティのパワーで会社をグロースする」、つまり「コミュニティグロース」の素晴らしさをぜひ知っていただきたいです。

立ち上げのきっかけ:Voicy流コミュニティを作ろう

これまでも何度か書いていますが、Voicyのコンセプトは「(Like以上に)Loveを集める」サービスを作ることです。おかげさまで、Voicyのパーソナリティとリスナーのやりとりは温かく、「(炎上しにくいため)不燃性」と言っていただけたこともあります。

そんな中で、Voicyが好きすぎて周囲に布教(?)して回ってくださる方や、遠方にいるため転職はかなわないものの、なにか手伝いたいと嬉しい言葉をくださる方、さらにはVoicyが潰れても困るから課金させろとの声まで現れ始めました。

そんな方たちの思いを実現できる場をつくろう、というのがコミュニティを立ち上げることを決めたきっかけでした。

Voicy、コミュニティを立ち上げる

このところ、「オンラインコミュニティ」という存在は一定の認知を得てきていると思いますが、「Voicyがコミュニティを立ち上げるならばどういったコミュニティが良いだろうか」という問いからスタートしました。

例えば、「場所を問わず参加できるようにオンラインであること」といった形式的な要件ももちろん重要ですが、まず重要なのはコミュニティの目的です。

私たちがコミュニティを作る上で譲れないポイントは、以下の3つでした。

1)      コミュニティの目的は「Voicyというサービスを一緒に盛り上げていく」ことに設定する。

2)      コミュニティの拡大、つまり参加人数の極大化による収益追求を目的としない。

3)      参加期間中、「Voicyのコミュニティに入ってよかった」と思える時間と体験を提供する。

この目的を定めたことから、立ち上げにあたって参加者全員にコミュニティの目的を正しく理解して参加してもらう必要があるということが浮かび上がってきました。例えば、「(Voicyを盛り上げたい、ではなく)パーソナリティに会いたい」といった目的での参加はご遠慮いただく必要があります。

そこで、私たちは第1期の立ち上げにあたって、参加希望者全員と面談を実施しました。

なんとか時間を割きながら面談を実施したことは結果としてとてもよかったと思います。やはり、話す中で期待していたものとコミュニティの方向性が違うことがわかり、自ら入らないことを選んだ方もいらっしゃいましたし、コミュニティが有料だということを知らなかった方もいらっしゃいました。私たちとしても、参加人数の極大化は目指していないため、素直に私たちが目指すものを伝えることができました。

また、「コミュニティに入ってもHappyになれない」と思われる方はご遠慮いただきました。例えば、「受け身」の姿勢が強すぎる方は、コミュニティ参加には向かないと思います。そういった方にはご遠慮いただきました。

こうして、コミュニティの目的を正しく理解した方を集めていったことは、コミュニティの安心度・安全性を高めることに大きくプラスに働きました。他にどんな参加者がいるか見えない状況でコミュニティに飛び込んでくださった方に嫌な思いをさせない、ということはコミュニティ立ち上げにおいて非常に重要だと思います。

結果、1期生は約50名でスタートしました。

キャンプファイヤーの周りに人を集める

コミュニティはFacebookグループなどを使いながらスタートしました。しかし、はじめからみんなが積極的に交流したり発信していくわけではありません。

コミュニティをキャンプファイヤーに例えるならば、火はついたものの、みんなが少し遠巻きに様子を見ている状態です。お互いの顔もよく見えていません。

まず、お互いに自己紹介をしてもらいました。ここでは必ずレスをつけるということを徹底し、発信への安心感を少しでも持ってもらおうと心がけました。

さらに、Voicyのコミュニティマネジャーのみのりーが、まずは一人ひとりどんなことをしたいかといった意見を聴き周りながら、徐々に火の近くに集めるようなイメージでお互いを近づけていきました。

みのりーはなるべく早く全員の顔と名前を一致させ、できる限り名前を呼びながら発信することを心がけていたようです。「自分も認識してもらえている」という感覚もコミュニティ初期段階で非常に重要です。

徐々にコミュニティメンバーがお互いを認識してくると、積極的に発信してくれる人が現れてきます。

その段階になったら、私たちはその自主性を最大限に活かすことを心がけます。

まず大事なことは、そうした積極的な人が「浮いている」という空気を作らないことだと思います。勇気を出して発言してくれたのに、周りから反応がなく白けていたら、次は発信を躊躇うかもしれません。一方で、周りの人も白けさせたくて反応しないのではなく、「反応することで浮いてしまうのでは」という恐れを持っていたりします。

そうした小さな恐れや躊躇を排除し、「ここではのびのび発言しても絶対に浮かない」という空気感を醸成していくことが重要です。

こうして、少しずつコミュニティメンバーを近づけていくことで、コミュニティは自立して動いていくようになっていきます。

「できた!」が次の行動を生み出す

Voicyを盛り上げるために具体的にどんなことをするか、という点でも、最初は「こういうことをしてもらえないか」という内容をなるべく具体的に話していくことを心がけました。

例えば、それによってnotevoicyを紹介する記事を21本も書いてもらったり、たくさんの成果があがりました。

最初は「自由にやってほしい」とあまりに自由度を上げすぎるより、ある程度やることを限定(具体化)して、「できた!」という成果を作ることが重要だと思います。

一番の悪手は「最初は自由にやらせ(といって手を抜く)、後からうまくいかないことがわかって慌てて手を出す」ということだと思います。そうすると「せっかくがんばったのに結局不満だったらしい」と受け取られてしまい、コミュニティの中の自信が育たず、結果として自主性も徐々に萎えてしまいます。

むしろ、最初に小さな「できた!」を積み上げると、「だったらこれもできるかも」「こういうこともやってみたい」というコミュニティの好奇心が育っていきます。

コミュニティグロースの2つの力

Voicyファンラボメンバーは、noteの記事のみならず、ファンラボそのものがどう盛り上がるかを考え、実行してくれたり、Voicyにチャンネルを開設したり、一緒にVoicy2周年のファンフェスタを運営してくれたりと、怒涛の2018年を一緒に作っていく大きな力になってくれました。

これは「コミュニティグロース」のひとつの力です。つまり、会社の運営の直接的な力になってくれるという側面です。

ただ、「コミュニティグロース」にはもうひとつ重要な力があります。

それは、ファンラボメンバーと社員が関わることで、社長の僕でも絶対に作り出せないほどの、絶大なプラスの影響を与えてくれるということです。

スタートアップとして、まだまだ始まったばかりのVoicyにおいて、「私たちもVoicy大好きです!一緒にみんなに喜んでもらいたいです!」と力強く言ってくれるファンラボメンバーの存在がどれだけ大きいか、ということは言葉にしきれないほどです。

社員十数名のVoicyが一気に50名の仲間を得たわけですから、その力は絶大なものがありました。

まとめ:コミュニティ作りは子育てに似ている

Voicyファンラボの4ヶ月を振り返ると、コミュニティ作りは子育てに似ていると思います。

まず、コミュニティを作る上での環境として、「安心感」が絶対条件です。これは手間がかかっても絶対にクリアすべき条件です。

そして、コミュニティを作っても、いきなりうまくいくことはありませんから、手をかけて少しずつ少しずつ育てていくことが重要です。親が子に愛情を注ぐように、コミュニティには運営側がどんなGIVEをしていくか、がとても重要だと思います。

徐々に自立して動けるようになると、親離れするように、今度は「任せてみる」ことも大事になります。そうしてできることが増えていくことで、結果として「参加してよかった」と思ってもらえたのではないかと思います。

これからの組織づくりにおいて、「社員」「社員以外」という境界線はもっと曖昧になっていくと思っています。個人はもっと自由にやりたいことをやっていいと思うし、そういう力をうまく取り込める会社が「愛される会社」になるのではないかと私は思っています。

この流れの中で、私たちは「コミュニティグロース」のありかたを今後も追求していきたいと思っています。

ファンラボ2期生の募集も今年また行います。必ず楽しく成長できる場にしますので、興味のある方はぜひチェックしてください!

スタートまではVoicy応援団という応援コミュニティもありますので是非こちらも覗いてみてくださいね。

 

この記事を書いた人

Voicy代表取締役CEO緒方憲太郎
関西で生まれ育ち、大阪で公認会計士として働く。29歳で1年かけて地球を2周放浪後、ニューヨークで2年働き、その後東京で数百のベンチャー企業をビジネスデザイン等で支援した後、音声ITベンチャーVoicyを起業。
新しい文化と価値を社会に生む会社を、とにかく楽しく一生懸命働くメンバーで作っています。
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