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アメリカのPodcast音声広告事情 #音声業界最新トレンド

アメリカのPodcast音声広告事情 #音声業界最新トレンド

2019年は、Spotifyが大手ポッドキャスト制作会社の、米・Gimlet Mediaとポッドキャスト制作・配信アプリを手がける米・Anchorを買収し、音声コンテンツの黄金時代がやって来たと言われるようになりました。

そして、そのコンテンツの盛り上がりと共に目が話せないのが、音声広告です。2018年に4億8000万ドルだったアメリカのPodcast音声広告市場。2021年には10億ドルに到達すると言われています。

今回は、海外での音声広告の捉えられ方、Podcast広告の種類やコストについてお伝えしていきます。

* IAB FY 2018 Podcast Ad Revenue Study 

Podcastの音声広告は、動画広告に比べて受け入れられやすい

更なる市場の拡大が見込まれるPodcastの音声広告市場ですが、広告を聞いているリスナーはどのように感じているのでしょうか。

2017年12月にNielsenが行った調査によると、Podcast広告に対して、好意的に捉えている人が多いことがわかります。アメリカの人口の26%はYoutubeなどの動画やwebsiteの広告ブロックシステムを使用していると言われていますが、Podcastの広告は受け入れやすい傾向にあるようです。

  • 広告が表示されても気にしない、なぜなら広告主が番組をサポートしていると知っているから:78%
  • スポンサーがコンテンツ内容によくあっている:74%
  • 新しい商品やサービスを検討するきっかけになった:62%
  • 正しく広告されたブランド名をリコールすることができた:62%

* Nielsen 

ブランド広告が増えている

このようなリスナーの反応を受けて、広告代理店や広告主の音声広告に対する考え方も変わってきています。

イギリスの調査レポートでは、86%の広告代理店、そして66%の広告主が、デジタル音声広告を統合的なメディア戦略の”キーパート”であると答えています(THE RISE OF DIGITAL AUDIO ADVERTISING)。そしてこの変化は、広告内容にも現れています。

Podcastの音声広告では、ダイレクトレスポンス型の広告は年々減少している一方、昨年からブランド認知を目的とするものやブランドコンテンツが増えてきており、Podcastで広告を打つこと自体がメインストリームになってきていることを感じさせます。

* IAB FY 2018 Podcast Ad Revenue Study 

Podcastの音声広告の種類、コスト

では、実際にPodcastで音声広告を出す場合、どのような種類があり、金額はいくらになるのでしょうか?

<放送位置による3種類>

■プレロールアド
15~30秒で、番組の始めに流れる。パーソナリティが番組を紹介する前、または紹介後に放送される。他の広告と比べて、フォーマルで、広告然としたものが多い。金額は、 1,000リスナー毎に$18 (CPMs)。

■ミッドロールアド
60~90秒で、放送の中で流れる。パーソナリティが、番組を一時中断して、商品について話すという点では、TVやラジオの広告に似ている。ただし、広告主が商品を宣伝するのではなく、パーソナリティが宣伝する。一番ネイティブに感じられるが、他の種類と比べて、一番コストが高い。金額は、1000リスナー毎に$25 (CPMs) 。

■ポストロールアド
20~30秒で、番組が終わった後に流れる。番組へのエンゲージがある状態ではあるが、番組は終わっているので、そこまで放送に集中しなくても良い。そのため、ウェブサイトへ誘導する、プロモーションコードを覚えてもらうなど、CTAに繋げやすい。金額は、1000リスナー毎に$10 (CPMs) 。

仮に、1放送あたり1万再生されている番組の場合、プレロールとミッドロールアドをセットで入れた場合、1放送あたり、$430の広告収入が得られることになります。

* Single GrainFIRENATION

<収録状況による2種類>

広告を生で読むのか、事前収録なのかという分け方もできます。

■ライブレッド(Live read)アド
自然に番組の流れに沿う広告。CMのタイミングで、生でパーソナリティが商品を紹介し、その後に番組に戻る流れ。原稿通りではなくても、商品に関連した個人的なストーリーを話すことが許させる。そのため、番組の一部のように感じやすい。

■レコーデッドレッド(Recorded read)アド
事前収録されたもの。パーソナリティ独自のストーリーを話すことも許させるが、ライブレッド広告と比べて、ネイティブ感は少なくなる。長いコピーや特定の結果を求める広告に有効。ただし、コマーシャルのように聞こえてしまうので、リスナーが精神的に離脱してしまいやすくなる。

<声の主による2種類>

広告内容を読みあげるのが誰なのか、による分け方も可能です。

■ 番組のパーソナリティが読むもの
■広告主側がアサインした人が読むもの

大きく2種類がありますが、パーソナリティが読む広告の方が、リスナーに好まれる傾向にあるようです。

2018年に放送された広告の63.3%が、番組パーソナリティが読んだものです。パーソナリティが読む広告は、1. パーソナリティによるエンドースメントが加わる、2. 本編と同じ声で届けられることから、差し込みの広告よりもリスナーにとってコンテキストのある体験になる、と広告主から好まれています。

* IAB FY 2018 Podcast Ad Revenue Study 

音声データと音声広告のこれから

先日、Spotifyがこれまでベータ版として提供していたポッドキャスト配信者向けダッシュボード「Spotify for Podcasters」について、正式版を提供開始しました。

ポッドキャストリスナーの視聴時間やアクセスした都市、番組別の再生回数、総リスナー数など各種聴取データが得られるようになっています。

このようなデータが手に入ることで、広告主はより自社商品にあったターゲットに広告を配信できますし、パーソナリティは広告を獲得しやすくなると考えられます。

音声コンテンツとともに、急成長しそうな音声広告市場。目が離せない状況が続きそうです!


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この記事を書いた人

山本 あづさ
Voicyリリース当初、パーソナリティとしてVoicyに参加。2018年4月より社員としてジョイン。ナレーターとして活動するプレーヤーでありながら、Voicyではコンテンツ・ディレクターとして番組作りに挑戦しつつ、2019年より広報も兼務しています。
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